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EPISODE ところざわ翔裕館Ⅰ号館エピソード

公開日︓2022年04月01日

「へたくそね・・でもありがとう」

自室のベッドの中で過ごされて、クリスマス会へ参加かなわなかったS・I様への、特別演奏会。

ところざわ翔裕館で最期を過ごされた方はこれまでにもいらっしゃいましたが、
S・I様のように、ご病気で最期を迎えた方は初めてでした。

S・I様は癌の末期でした。初めて医師に宣告されたときは余命3カ月。

しかし変わらずお元気で、おいしいものが大好き、何事にも興味津々、誰よりも生きる意欲に満ち溢れているような女性でした。
しかし病気は少しずつ身体をむしばみ、食欲が落ち、横になっていることが多くなってきました。

そんな時のクリスマス会。ハンドベルクラブが結成され、食堂で初めてのお披露目。
S・I様は自室のベッドの中で過ごされており、クリスマス会へ参加叶いませんでした。

演奏後、誰が言うでもなく「S・I様のお部屋で、演奏をしてあげよう」と。
そしてS・I様のお部屋で特別演奏会。
静かに流れる「きよしこの夜」・・といきたいところですが、初めての発表会。決して上手とは言えない演奏。でも心がこもっていたのでしょう。自分の為だけの演奏会に感動したのでしょう。

「へたくそね・・でもありがとう」
とニッコリ笑顔をくださいました。次の日、I様は息を引き取られました。

ハンドベルの音色を聞くたび、I様のことを思い出します。
「家族を思うように」「現場で自発的に」を目の当たりにした場面でした。